【当日記について】こちらは日記というか、思いついたとき何かを更新する不思議なログ置き場になっております。活動等の近況は Ci-en および X/Twitter を参照願います>_<
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2025年06月05日

【更新】情報ブログにカミマイとオリジナルのらくがきを数点

サークル情報と趣味のブログ
ちょっと検討中の作品についての記事を書きました
色んならくがきも入ってます@@

オリジナルのホワイト・ゴースト完全版…
http://b.harikonotoraya.net/article/191375739.html

昨日は通院日だったので病院へ行ってきましたが
一応よくはなっているはず…炎症部分が少なくなっていますが
右手で突っ張って痛む部分が多いので
サポーターのせいなのか、単に手の筋が弱っているのか、何なのかですね…
個人的には2月くらいの状態に戻ったような印象です
今月で復職できるのか…できなさそうで、担当の方とも一度離職して
しっかり療養した後でまた応募してもいいですよ、とは言われたのですが
個人的には職場に戻りたいです
これはほんとうに、知り合った人たちとそのまま疎遠になるのはつらすぎる……

ということで、英気を養うために(?)カミマイでフィーバーをしていましたが
無事にオリジナル作品の作成に戻りそうです
カミュ―を幸せにできたし…!(脳内で)
カミュ―は本当に攻めキャラの神でした!ありがとう!!!崇めなきゃ!!!
マイクロトフにはこれからずんずんとカミュ―に仕込まれてください受け的に!!!!!!!
ホントに受けでよかった…(遠い目)
ムチムチボディのマイクロトフが、なんでだ!??と思いながら
カミュ―にずんずんされることを夢見ます
描きたい…けど、それはオリジナルキャラで描いてもいいし
カミマイでらくがきしてもいいし、自己発電でがんばります

カミュ―はカミマイの神!!!

間違いないです(断言)


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2025年06月04日

pixivとクロスフォリオとCi-enの更新情報…!

pixivでは『ポーリェ/野』の更新を開始しています
https://www.pixiv.net/novel/series/13885072

Xfolio(クロスフォリオ)では、空の民草の民シリーズ全28話をアップしました…!
https://xfolio.jp/portfolio/MidohToraku/series/2042580

Ci-enではなぜか『ホワイト・ゴースト』の原稿本文を公開予定です…!(汗)
https://ci-en.dlsite.com/creator/240/article/1462869

足並みがそろっていない更新でお騒がせいたしますが
お暇でしたら目を通していただけると嬉しいです…!
なんかいろいろと更新がありましたら、時間が許す範囲でお知らせいたします…!

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タグ:カミマイ
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2025年06月01日

カミマイ赤青の『シェイド』が…

カミマイことカミュ―×マイクロトフ(赤青)の
自分の同人誌の原稿を探して整理してみたのですが、
やっぱり『シェイド』の完全版が、文章が、なにもない…!!
…という事実に突き当たりました

推敲前のすっごい雑文の状態のものが
途中まで残っていたのですが
発行した本と見比べたら舌っ足らずで
打ち直しぃ!!!…ということに相成りました

ということで、キーを打っていたので、右手が痛いです(あほ!)

そして全然前へ進まない…文章が長い…細かい…
という感じです

『シェイド』は完結編を書き殴ったので
きちんと真エンドをこちらも迎えられることが判明したのですが、
同人誌の方の『シェイド』を読み直すと、ちょっと不思議だなぁ…と思ったものを見つけました

『シェイド』の導入部分のテキストがあるのですが…

シェイド

 シェイドとは、立ち昇る黒い陽炎のような精霊だ。
 死しても大地に戻れない魂を喰らい、さ迷う、死の精霊だ。
 死神との認識は、ネイティブの間ではない。
 なぜなら彼らに食われることで、行き場のなくなった魂が初めて昇華されると考えられたからだ。
 風のように駆け抜け、切れ上がった刃のような双眸を持つ、怒れるその姿は、黒い靄のような体を持った大きな馬に例えられた。



 男は、地面に染みゆく自分の血を眺めていた。
 口からも胸からも、焦げて乾ききったかのような昏い濁流が幾重にも筋を作って流れてゆく。
 留めることはできない。何も起こすことはできない。
 最後の力を振り絞って眼前に伸ばした手のひらも、生命の源に汚されていた。
 腕から足から、細胞が塵芥となり黒い濁点となって地中に沈み、そして積もってゆく。
 生気が底へ吸い取られるように、薄く開いた瞼の奥から、濁った水が一筋流れた。


個人的に、『男』というのは攻めキャラに自分は使っているのですが
この文章で、指す男は多分マイクロトフなんですね…
『シェイド』ラストはしにえんどなので…(完結編はハピエンですが)

多分、マイクロトフのつもりで書いていたと思うんですが
亡くなったマイクロトフのあとに死んだ?カミュ―の描写だったら
いやだなぁ…と思いつつ

『シェイド』のカミュ―は結局ホワイト・ゴーストになったのですが(ネタバレ)
その彼は、マイクロトフを探すために山で果てたのかなぁ…とも思います
マイクロトフを撃ったのが仲間であったはずなので、それにカミュ―が気づくのか
それでもやっぱり復讐よりもマイクロトフを探しに行ったのか、ちょっとわからないのですね…
『シェイド』のカミュ―は部族の戦士なので、
戦場でたたかってしんだかもしれないので、うう〜ん、なぞなぞしい…という感じでおります

でも、ホワイト・ゴーストの正体というか仮の姿は『シェイド』のカミュ―だった、というのが
ネタバレというか、ネイティブシリーズのお話のからくりとしてはあります

じゃあなんでホワイト・ゴーストが『ホワイト・ゴースト』のマイクロトフを
襲ったんだ?…ということについても
『シェイド』でのバッドエンドがヒントですね…
探し人を間違えた説(あほ!)

謎ですわ…精霊の考えることなんて…と責任を擦り付けつつ
ちょっと面白いお話になっています

『シェイド』の完結編はハッピーエンドなので、悲しくはないと思います
ネイティブシリーズは民族が違う者同士のBLになっていますので
元ネタを知らなくてもなんとなく、うふふ…となっていただけると嬉しいです

『シェイド』はエロ本ですが…(苦笑)
自分の考える話って、結局二人はすっきやねん!、というオチでしかないかもしれません
お付き合いくださる方に感謝です…!
タグ:カミマイ
posted by 水堂とらく@はりこのとら紙老虎 at 16:34 | 日々の更新2025
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2025年05月31日

【カミマイ28・最終話】未来の縮図

右手を痛めながら(もう………_| ̄|○)
カミマイの長編ネイティブシリーズの完結編である
『シェイド』の続きを書いていて、一応大まかな道筋を書き終わりました…!
勢いに乗らないと書けない!!!
…ということで、ネイティブシリーズはエロ本なので(ぶっちゃけ、『シェイド』がそれです)
エロ本はエロ本らしくDLsiteで販売しようかな…とやっぱり思ってしまいますね…
小説らしく、縦読みできる構成にしようかと
現在検討中です
わが家のカミュー×マイクロトフのネイティブシリーズは、エロ本です(きっぱり)

ということで、カミュー×マイクロトフによる
原作的な流れで進む、空の民草の民シリーズは最終話の更新です
長いです!
pixivでいいねやブックマークをしてくださった方には
大変ありがとうございます…!!
通常版のカミューの恋が(成就して)おわったー!!!
やったよー!
幸せにねー!!!…という感じであります…

…ちなみに、空の民草の民に出てくる
ちいさいカミューとマイクロトフは何だったのか、という疑問についてですが
彼らの潜在意識というか、恋心とかそういうものが
見えない形をとったのかなぁ…と思います

『ニェーバ/空』を読むと、このなんじゃらほい的な部分が
ちょっとわかります
わからないかもしれませんが、
幼い時分の、なんか、あやふやな記憶…という感じになるのかなと思います
でもよくわからない(苦笑)

少年カミューとちっちゃいマイクロトフには
明らかな設定はなくて、どんな角度から切り取ってみても
とにかくカミューがマイクロトフにぞっこんなのが
自分の中のカミマイですね
それが小さな少年の姿になって語られているのかなぁ………わからん

カミマイの物語の始まりは、
『カミューがマイクロトフに恋をした』という、その一言に尽きると思います
それが本能的であれ計算ずくであれ、
単に見たままで好きだ!、というそれそのものだけであれ

それがやっぱりカップリング作品を書く、えがき出したいという
動機の根源にあると思います
本当に、どの作品をとっても、自分にはそれだけが真理にして発露の根源です…!

自己満足のかたまりでしかないですが、楽しんでいただけておりましたら嬉しいです
煩悩が超長くて、長く続いてしまって、本当に申し訳ないです…!
お付き合いくださる方には本当に感謝申し上げます…!

★★★

水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより


幻想水滸伝2【カミマイ】妄想28(最終話)

カミュー×マイクロトフ

未来の縮図



すっかり寝入ってしまっていたマイクロトフは、朝も遅い時刻に覚醒した

体の節々に経験したことのない痛みが残っていて思わず顔をしかめたが、意外とわるくない感覚だった

そのうち慣れるだろうと、実戦の経験からその手ごたえを感じ、目をつぶる


昨夜の、というか、午後からのカミューは凄まじかったな、と我が身に起こったこととはいえ心底から実感する

自分でさえ見たことのない男の夜の姿というか、濡れ場というか、本領を遺憾なく発揮したカミューの姿だった

ともすれば、再びカミューに挑まれてでもいるかのような疼きが体の奥深くに鮮明な記憶となってよみがえる

そんな密やかな陶酔と酩酊の繰り返しを全身で持て余しながら、あれは熱かったな、とマイクロトフは思い出すようにひとりごちた


マイクロトフはカミューを乗せたのが初めてで、要するに初体験だった

当然だが、カミュー以外の男を相手に朝を迎えた験しはない

…しかも初夜を


相手の持久力が半端なかったが、あれも経験による差なのだろうか

羨ましいことだと思いつつ、寝返りを打とうとしたその肩に、長い指が添えられた


やはり今日は休日にすることに決めたよ、と


告げるや否や、ベッドの横に潜り込んできた半裸の男は、マイクロトフの剥き出しの肌に吸いつくように、よどみのない動きで後ろからぴたりと身を添わせた

「移住の申請に行く時は、私も同行するよ」


心地よいトーンのカミューの声が、そのまま耳の中に吸い込まれてゆく

む、と、マイクロトフは癖で口を噤んだ


「…そうしてもらえると助かる」


カミューはマイクロトフのうなじに近い短い髪の裾を嗅ぐように優美なかんばせを寄せて、満足そうに微笑んだ

カミューの動きの一つひとつが、マイクロトフの夜の残り香を楽しんでいるように素肌の表面をくすぐる


「私の花嫁殿は、事前の用意を何もしてこなかったようだからね」


花嫁とは誰のことだ?、とツッコむ真似すら野暮だと察し、マイクロトフは普段通りに答えた

自分の放つ声が幾分掠れているように聞こえるのは、おそらく気のせいではない


「愛馬はあとで引き取りに向かうが…」


ロックアックスから連れてきた唯一の供は、休ませる意図で後続の商隊に前金を払って任せてきたので、マイクロトフは後日彼らの元へ向かわなければならなかった


…つまり俺はカミューのところへ、馬と身一つで嫁いできたのか

改めてそう考えると、若干押しかけた感は少なくない

せめてそこは花婿同士にしてくれ、と思ったが、マイクロトフはカミューの好きなように言わせておくことにした


閨での関係もそうだが、本気になったカミューの雄として本分が、自分は存外好きなのだとマイクロトフは自覚した

これまで散々乳繰り合った本番なしの前戯だけでも、相手のことを十分に理解していると思い込んでいたはずだが、やはりあれは互いに出方を伺う小手調べのようなものだったのだろう

確かめ合う方法としては無意味で無価値ではないが、真の実力を発揮できていたわけではないのだな、と

特にカミューはそうなのだろう


あれでは、どんな貴婦人も骨抜きになってしまう

体裁を繕う飾り言葉などなくても、身をもって伝えてくる動きや接触の数々が、触れる熱、揺さぶる律動とその角度が、優しさと手堅さが、マイクロトフの知識や経験を一瞬で凌駕し、塗り替えた

互いを手に入れているという実感を、カミューがもたらした生々しい性交の数々で知った

敗北感も優越感もないそれは、マイクロトフに当たり前のような、それでいて新鮮な驚きを刻みつけた

自分が過去に経たはずの異性との行為は何だったのかと、自問自答しそうになったほどだ

同時に、自身を抱いた相手を、おそろしい男だな、と思ったが、口にはしなかった

おそらくカミューが一番驚いているだろう

本命相手には何と理由をつけても最後まで止まらなくなるのだという事実を、マイクロトフも骨身に沁みてわかった

知らされてしまった、とも言える



「働き口を探していると思うが、おまえがここでやりたいことの目処はついているのか?」


肩や首に端正な鼻先をこすり付けながら、緩やかな癖のある髪質の男が尋ねる

まるで物腰の柔らかな大きな馬だな、と思いながら、マイクロトフはカミューを感じた

のしかかってくる重さをさして苦だと思わず、裸の上半身をさらしたまま、マイクロトフは少し考えた


「…馬の世話は好きだが、知識と経験を欠いた俺では本業の者に遠く及ばん。俺にできるのは、読み書きの指導と剣の型の手本になるくらいが関の山だ」


両手剣は実践としては扱えないが、基本の型や動きを見てやることはできるし、実際に教えることはできる

とはいえ、教本通りではあるし、実戦の相手をしてやれるわけではない


「年少者に手ほどきをする口なら、大いにありそうだよ」


おまえほどの腕なら、と男は語る


連合領内に限らず、世襲などの安定した地位を得られるのは一定の人種の中でも限られたわずかだ

身を立てるための術を、幼いうちから学ばんとする意欲の高い次男坊以下は多い


「たまに、私の助手をお願いしたいのですが?」


元騎士殿、と、取って付けたような敬称を口にする


「…善処はするが、特権乱用になるのではないか…?」


元マチルダ騎士団長という肩書きは、マイクロトフにとってはすでに過去のものであるらしい


「丁度、私以上に有能な助手を探している最中だったのでね」


マイクロトフの腰に回されたカミューの手に力が加わり、密着が深まる


「だったら尚更、俺では力不足だと思うぞ」


カミューより優秀という条件付きなら


謙遜でも何でもない事実を聞いて、喉の奥で男は笑ったようだ


「…お褒めいただき恐悦至極です、騎士殿」


『元』だ、と言って、マイクロトフは離れがたいように力強く抱きしめてくるカミューの髪に口づけた










カミューは少年が走ってくるのを待っていた

待ち望んでいた


乾いた大地の草原の上を、ぱたぱたと軽快な足音を立てて、小さな頭が目の前にたどり着く

相手は、息を弾ませてこう言った


「遅くなった、すまない、カミュー」


言葉遣いがまるで子どもらしくない

相変わらずだ、と思いつつ、その手を取った

当たり前のようにぎゅっと握り返してくる大きな手のひらを、心の底から愛しい、と思った


「…ようやく気が済んだ?」


待ちかねたよ、と言外に含ませる

責めてはいなかったが、大分呆れたような調子だった


もう大丈夫だ、と、黒髪の小さな弟は言った

だから、カミューとともに帰る、と

そう言って、迷いのない足取りで前進を始める


カミューは隣で歩きながら、マイクロトフの綺麗なつむじを見下ろした


「愛してるんだよ」と言う


マイクロトフも、「俺もカミューを愛している」と答える


それだけでもう十分だった

カミューの心は満たされた

本当にもう、長いこと離れていたけれど、小さなマイクロトフはカミューのことを覚えていた

ここに、帰ってきた



「…うちへ帰ろう」


そして、一緒に母が作った手料理を食べよう


こくりと大きくかぶりを振って、マイクロトフはカミューを見上げた


カミューは目を細めた

万感の思いを乗せて、こう言った



「おかえり、マイクロトフ」



ただいま、カミュー、と


見上げる大きな瞳がたくさんの光を湛えて微笑んだ






おしまい






空の民草の民シリーズは、既刊のカミマイ同人誌『ニェーバ/空』と『ポーリェ/野』の続きで、完結編として『空の民草の民』のタイトルで出すはずだったものです
三部作の一作目はカミマイの少年時代で、二作目はカミマイの騎士時代、この三作目でフィナーレとなります
古いジャンルですが、活動当時の気持ちを思い出しながら今の頭の中に浮かぶカミュー×マイクロトフの風景や情景を書き上げさせていただきました
最後まで読んでくださった方には心から御礼申し上げます



おまけ



マイクロトフは、生まれて初めてグラスランドの住人を見たわけではない

当時マチルダと国交がなかったとはいえ、グラスランドと一括りに言っても、広大な土地には多種多様な領地とそこに住む人々が存在した

何しろ友人がそこの出身だったのだから当然初見ではなかったし、同盟軍にもその地方の出身者がいたのだが、やはりロックアックスとは何もかもが違う


連合を代表する騎士服に身を包んだカミューを見るのは、マイクロトフにとって初めてのことだった

再会した時は上着を脱いだ出で立ちだったので気づかなかったが、機能性に特化している意匠であるとすぐに勘付いた

マイクロトフなどからすれば、丈の短いジャケットは足捌きが容易そうで、馬に乗りやすそうだ、と思えたからだ

そういえば、カミューは昔から馬術を得意としていた

マチルダ騎士団の手本通りではなかったが、馬の扱いも手綱の操作も見事で、新馬一体となる独特の騎馬術で、士官生時代の試験の成績もすこぶる良かった

カミューがかつて率いた赤騎士団そのものも機動性を重視し、一気呵成に陣を展開したり、敵に気づかれぬよう背後を取り包囲を行ったりと、動きが早いことが特徴だ

隠密活動、密使や調査など、細部に関わる仕事も多かったと聞く

青騎士が前線に出て戦うイメージが強いが、どちらかといえばマチルダ自体は護りの騎士団だ

都市同盟における軍事的な要とも言える

それを代表する青騎士団は防衛のための布陣が多く、一方の赤騎士が攻撃に抜きん出た者たちで編成された組織だった

如何にして戦いの犠牲を最小限にするのかが青騎士団の長に課せられた重要な役割だと、マイクロトフは先任の団長の補佐役から徹底的に教え込まれた経験がある

現役時代はそれを忠実に、真摯に守り続けてきたが、もちろんマイクロトフ自身は防戦ばかりを得意にする方ではなかった

しかし、傷ついた部下を背負って戦場を駆けたり、部隊に所属していた頃は後詰めやしんがりを務めたりと、切り開く側というよりも、活路を見出し、仲間の命を助ける場面の方が確実に多かった

逆にカミューとカミューが率いる赤騎士団は、明らかに敵を攻め崩すための能力を有し、赤騎士たちはそれに特化していた

色は体を表すとは、よく言ったものだ

カミュー自身、口調や物腰から一見柔和で温和だと思われがちだが、戦場において、また軍議に於いても、赤騎士団の特徴である攻めの攻略を最も得意とし、それを実践して数々の功績をあげてきた

カミューは普段から決して好戦的というわけではなかったが、男が使役する紋章も片手剣も、何者かを護るための手段ではない、と言えばわかりやすいだろうか


…大分話が逸れたが、マチルダの模範的な騎士服の裾が長い理由は、雪深い気候的なものもあるが、戦場や行軍で脚を保護する目的のためだ

もちろん団服であるので、様式美としての儀礼的な意味もあるのだろう

しかし、カマロではそれがない

機動力重視のスタイルはどうやら故郷に根ざした戦術であり、元々カミューの得意分野であったようだ

なるほどな、と思い、感心しながらしげしげと出勤前の身繕いを整えているカミューの後ろ姿を眺めていると、姿見の鏡の前で男がくるりと身を翻した

品のよい調度品が並ぶ室内で、左肩にかかった薄紫のマントが羽のようにひらめく


惚れ直したか?、とでも確認するような満面の笑みがその頬には浮かんでいた


マイクロトフを振り向いた男は、実にすっきりとしたいい顔をしている

長年抱えてきた念願が遂に成就したと言わんばかりの、余裕綽々の笑みだ

それもそうだろう、あれだけやれば満足もするだろう

散々カミューに翻弄され、知らなかった自身の欲望を骨の髄まで知らされる羽目になったマイクロトフだけはそう思った


「…さて、上司たちにおまえを紹介しに行くか」


対するマイクロトフの恰好は、カミューと再会した時と変わらない

マチルダから持ち込んだ、彼の私服だ


紹介、とカミューは言ったが、すでに権限を失っているとはいえ、ふるさとと行き交いのある領地に足を踏み入れたのであれば、正式にでなくとも挨拶をするのが筋なのだろう

だがマイクロトフは地元からの手土産を持参したわけでもなく、謁見や交渉のために訪れたのでもない

況してや婚姻の報告など


「私の伴侶だと説明をした方が、周囲に波風が立たないと思うが」


突飛な発言を耳にして、カミュー、と名を呼び、マイクロトフは平静を装ってたしなめた

マイクロトフの格式高い価値観とは異なり、カマロでは自由恋愛が容認されているのかもしれないとは思いつつも、言わずには居れなかった


「おまえが良くても、俺がロックアックスの恥になる」


かつての最高指導者が、退役したのち嫁ぎ先へ身を寄せたなどという風評が立っては、マチルダにとって良い迷惑だ


かと言って、共に暮らす仲だということは、少なくともこの土地で隠し通すことは難しいだろう、と

対する側は、ありのままの事実を言った


尤もな意見を聞いて、それは事実だから構わん、とマイクロトフは強気に返した

マイクロトフとて、ここでは誰に憚ることもないからだ

故国であるマチルダにさえ迷惑がかからなければ


「だからこそ、おまえにわるい虫がつかないよう、先に牽制をしておく必要がある」


「…………」


俺を襲いたいなどと言う輩は、この世界のどこを探してもカミューの他にはいない


マイクロトフはそう断言したそうな顔つきだったが、男は知っている

マイクロトフは、周りの目というものに全く頓着しない堅物の石頭なので、何もわかっていないだけだ

青騎士たちのマイクロトフを中心に置いた団結力に関しては、体育会系のノリなので許そう

はっきり言って、マイクロトフが率いた青騎士団はスポ根アニメの様相に近かった

そもそもマイクロトフ自体が、配下の騎士たちを身を挺して守ろうとする気骨のある騎士団長様だ

そんな人望ある上司をみすみす死なせるわけにはいかないという美しい騎士道精神が、彼の周囲には蔓延っている

その実態というのはかなり有名で、マイクロトフが負傷する原因の多くは自らの無鉄砲な行動ではなく、部下や領民を庇って矢面に立った結果だ

無論、団長職としての方針もあるのだろうが、何よりも守るべき人命を重んじるマイクロトフならではの行動だった

無茶の大半は青騎士や住民の救助が優先で、彼の補佐役たちはマイクロトフが重傷を負わないように彼を援護、護衛し、時にストッパーとなり、命令とあれば代行等の代役をも務める

ゆえに団長補佐の執行部に在籍した者の責任は重大であり、部隊長同様またはそれ以上の判断力と実力を求められた

そんな彼らの、マイクロトフを中心に据えた結束力は正直侮ることができない

団長を守護し、支えるという使命感の下で団結しているような騎士団だった


そんな彼がひとたび城下におりれば、マイクロトフを密かに慕う子女の何と多いことか

しかもマイクロトフは騎士見習だった当時は疎か、団長位に就いてからも、騎士服の上着を脱いで街のこどもらの相手をして遊ぶことが多かった

ゆえに、すぐに「マイクロトフ様」と市井の人々から声をかけられる

カミューもたまに遊んだが、なぜか自分はご婦人方によく捕まる

自然と少年たちの間ではマイクロトフの人気が高まり、そばに寄る勇気のない少女や淑女たちは思慕の眼差しでひたむきにマイクロトフだけを見つめている有様だ


本人が気がつかないのであれば何の問題もない

だが、カミューは意外と嫉妬深かった


「俺が気にかけているのは、おまえだけだというのにか?」


マイクロトフは驚いた様子で黒い眼を見開いた

確かにカミューが数多の婦女子の相手を恭しい態度でしている姿には、マイクロトフとて忿懣やる方ない思いをすることはある

しかしカミューの対応はいやらしくない上に紳士的で、最後まで丁寧でありながらあっさりしているので、却ってあの神対応は俺も見習わなければな、と思い改める

男子から尊敬の眼差しで見られているのも、カミューであれば仕方がない、と思わなくもない

なのに、カミューは俺が許せないと


「おまえを愛する者は、私一人で良い」


眉ひとつ動かさず、真顔でそう説かれた

熱烈な愛の告白にも聞こえたが、居直っているようにも取れる


「カミュー…」


見かけによらず心が狭いな、とマイクロトフは呆れ顔で言った

自分もある部分ではこの男同様に埒も飽かないことに固執するが、嫉妬や妬みの心は精進には繋がらないという気概の方が強い


それは当然だと、機嫌を損ねた風もなくカミューは横柄に返した


「私はおまえに、昔から恋をしているのだからね。…私以外の誰にもおまえを渡す気はないし、誰だろうとおまえに触れさせたくもない」


愛し愛されているのとはまた別の話だと、恥ずかしげもなく公言する

時を経ても、何を得ても失っても、変わらない想いがそこにある、と


「…………」


確かにそうした信念というか思い込みというのはあるのだろう

根幹部分で変わらないものというのは


それがカミューにとっての自分だというのなら、もはやマイクロトフは何も言う気になれなかった

体ごと何もかも絆されたという自覚もあるし、そんなカミューが好きなのだとわかっていたからだ


マイクロトフは、カミューを理解することを諦めた

今更この男を自分が変えられるとも思わない

カミューは自身などよりよっぽど深慮ある騎士だからだ


カミューの本音を聞いて若干頬が赤らんでしまった気もするが、マイクロトフは敢えて反論しなかった


それよりも、もっとこちらからもカミューを愛してやらなければならないのだろう

愛する者の世話を焼くのが好きだというのならカミューの好きに焼かせて、嫉妬などできなくなるほど忙しくさせてやればいい

あちらが納得するまで、こちらからも愛してやればいい

欲しいというなら、カミューの望むありとあらゆるものを与えてやればいい

カミューが満たされるまで、徹底的に相手をしてやればいい


カミューと共に歩むために、自分はここに来たのだから


休んでいる暇などない

マイクロトフは自らに言い聞かせた




カミューは、マイクロトフを見つめて微笑っている

大地を渡る風のような爽やかさで、胸に宿した熱を鮮やかな色の眸に湛えて見つめている


それを見るマイクロトフの表情は、一点の曇りもなく輝いていた



晴れ渡るロックアックスの空が、そこにはあった





空の民草の民・おわり


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2025年05月30日

【カミマイ27】空の民草の民・エピローグ

自身が過去に出したカミマイ本の
ネイティブシリーズの『ホワイト・ゴースト』と『シェイド』の二作は
『シェイド』の本文のデータがないことも問題なのですが、
テキスト内の種族的な文字をぼかす意味でそこら辺を手で打ち直そうと考えています
白とかネイティブとかをですね…

ネイティブは特段問題はないと思うのですが
発行した当時よりも今は本当に
特定の固有名詞に関しては気を付けなければいけないので
たとえ頭の中で作り上げた創作物であっても
気を付けなければなぁ…と思うので
エロも多いしもしかするとこれはデジタル版にして
DLsiteに卸す作品になるかもしれないです

普通にテキストとして公開するにはかなり難がある…といった印象です
とはいえ、異種族BLものとしては非常に面白い文章になっています
エロありですが…(とほほ!)

ということで、近いうちに『ポーリェ/野』を公開して
『ニェーバ/空』も一緒に再録できたらいいなと考えております

カミマイこと赤青、もしくはカミュー攻め×マイクロトフ受けは
「神舞(かみまい)」で、まさに「神の舞」のごときすごい
創作熱を自身に降してくれたんだなぁ…という印象です
文章という熱量がものすごいです
50%以上はカミューのおかげかな…!、と思います
ほんとにいいキャラとして立ってくれた、と思いますね…
顔よし性格よし(???????)腕よし!…の困った二枚目キャラです、多分

似たような感じでカカイルも文章を書きましたが
カカイルは…未完でお願いします…!すみません!

独自色を出すなら、カミマイの世界が本当に自分には
思い出として強く残っているのかもしれないです
幻想…うん…本当にいい意味での幻想世界なのだな…と思います

ひとまず、カミマイの更新は
『シェイド』の続編を書きおろして完結させておわり!
…という感じかなと思います
最後まで読み切っていただけますと大変うれしいです…!

★★★

水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより


幻想水滸伝2【カミマイ】妄想27

カミュー×マイクロトフ

空の民草の民・エピローグ



ドアを叩いた同僚の前に姿を現したのは、髪を手で整えながら出てきたカマロが誇る自由騎士の一人だった

かなたの領地で騎士の称号を得たという華やかな経歴を持つ現騎士は、留め具もそのままに上着を羽織っただけの恰好で、急ぎ玄関まで駆けつけたと言ったていだ

確かに呼び鈴を数回鳴らしても一向に出てくる気配がなかったので、昼間から風呂にでも入っていたのだろう

それにしては、頭髪は少し湿っている程度で、水を被った後のようにびっしょりと濡れているわけではなかったが

担当である執務室に姿がなかったのでわざわざ家まで呼びに訪れたのだが、午後からの仕事はどうする?、と試しに訊いてみると、実に申し訳なさそうな表情で男は言った


「長年待ち望んでいた私の恋人が、長い道のりを経た末、今日やっとこの地にたどり着いたのです。…そういう事情なので、今から休暇とさせていただきたい」


は?、と、言われた側が、豆鉄砲を食ったような顔つきになる


男は、清々したという表情と、どこか気怠げな雰囲気で、更に言葉を続けた


「明日、関係者には私から紹介しますので、何卒推し量らいいただきたく。そちらからも便宜を図っていただきたい」


端的に言えば、取り込み中なのでこのまま休む、職場にはそう伝えておいてくれ、という意味合いだろう


恋人が、という下りだけで、プライベートであることは明白だったが、長年の想い人との再会であったらしいので、火急の用事というのもあながち嘘ではないのだろう


遠くから訪れた、という説明だけで、相手はその内情を理解した

待ちわびた来訪者であったのだとしたら、男にとって共に過ごすことのできる時間は何よりも尊く、一分一秒でも離れているのが惜しいはずだ

愛情に深い土地で育った同僚は、あいわかったと深々と頷いた

ここは穏便に、要望を受け入れる処断を下すべきなのだと腹を決め


「貴殿の想い人殿…その方を、大切になされよ」


「言われずとも、そのつもりです」


待っていたのだから、それこそ何千倍何万倍にして想いを言葉に、行動にして示すと


カミューという名の男は深い深い笑みでそう答えると、重い扉を静かに閉じた




カミューの家の寝台の上で、マイクロトフはゆっくりと安息の寝息を吐いたまま休んでいる

その裸の肩に、カミューは優しく手のひらを置いた


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2025年05月29日

【カミマイ26】誉れある落天

Ci-enのこちらの記事でも書きましたが、
カミマイ本のWEB再録は
最終話更新後、『ポーリェ/野』から順次再録…?というかたちにしたいと思います

ハッピーエンドから、また片思い時代に戻る…というのもアレですが(苦笑)
少年時代編でも、騎士編でも
カミマイで悶々できるのが赤青のすんばらしいところで…すごいんだ…ほんとに…
熱暴走できた、すばらしいカップリングです
カミューが文字通りカミマイの神だったんだな…きっと(苦笑)
…と思います
なんでこの二人が生まれたのかについては、特にすごいことではないと思います
誰もこんなに妄想することになるとは考えなかったんじゃないかな…素材としても…
キャラとしても……原作の設定としても……

…ということで、謎がひしめくわが青春時代の
カミマイの更新をこれからも楽しみにしていただけると嬉しいです

ほぼほぼオリジナルみたいになっておりますが
オリジナルキャラはあんまり出さないで名前も伏せて行こうと考えています
具体的に名前を付けると、なんか登場人物のえせさが際立つので
カップリング的な世界に入り込みづらいかな…と思いつつ

三角関係とかはなくて、カミマイは飽くまでやっぱり
二人きりの世界だというのが
個人的には前提としてあるようです
恋心の成就までを、ずるずるとニマニマしながら書いています
こう書くと、大して面白くなさそうですが
やきもきする部分とか、カミュー頑張ってくれとか思うところとかが
非常にこう、自分は大好きでした

ということで、『空の民草の民』は、ラストまであと少し!

★★★

水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより


幻想水滸伝2【カミマイ】妄想26

カミュー×マイクロトフ

誉れある落天



それで騎士を辞めたのか


カミューの声を、マイクロトフは聞いた


責めている口調であるのは、カミューにとって自らの誓いを体現する愛剣を手放したことを指してだろう

マイクロトフの半身であり、カミューの愛刀であるユーライアと対極にあったような、誰が見ても頑強と思しき強靭な騎士の剣だった

折れたわけではないだろうに、主人に置いていかれたそれを憐れに思ったのだろう

マイクロトフはカミューからの非難も覚悟していた

だがしかし、決めたのはマイクロトフだ

誰からの説得も受ける気はなかった


「遺恨を断つためだ」


マチルダを崩壊させた直接の元凶でないとはいえ、自分が関係者であったことをマイクロトフは自ら認めた

だからこそ、そうではない後任を選出し、上に就けたかったのだと

いつまでも自分のような謂れを持つ騎士が、大事な局面を経て、長くその地位に居座ってはならないのだと


正論ではある

怪我さえなければ、剣を握り続けられてさえいれば、そのまま最高指導者としての任を続けていたと、マイクロトフは言わなかった

退任することで、民衆を巻き込んだ引責を果たしたのだとも取れるし、騎士団として次の一手を差す絶好の機会であったとも言える


おそらく周囲は彼の決断を歓迎しなかっただろう

彼の手で守られたロックアックスの住人も同様だ

けれど、今後の進展を彼らに明示することで、安心して暮らし、マチルダを存続できると説得して、マイクロトフは潔く、そして堂々と最高位の席から退いたのだ

カミューには、彼を取り巻いていた当時の状況が手に取るようにわかった



「あの外套は、ロックアックスを出立する前に手渡されたものだが」


知る者が見ればそれとわかる、マチルダを代表する権威を象徴する刺繍が文様として嵌め込まれ、白銀の糸で仕上げられた独特の意匠

マチルダの栄誉が共にあるようにと、部下たちや市民からの嘆願を込めて織られ、祈られ、しつらえられたものだった

長旅で纏うには上物過ぎたが、とマイクロトフは一瞬顔をしかめたが


「俺がロックアックスから持ち込んだ、最初で最後の誇りだ」


口調には、寸分の迷いも未練も、惑いすらなかった



カミューはマイクロトフの体に腕を伸ばし、彼を支えた

万感の思いが宿るその衣とマイクロトフの双眸を幽幻な眼差しが宿る視界にとどめ、たった一言を親友に告げた


「…おかえり」


マイクロトフ、と


名を呼ばれた白皙の表に、ほのかな光が灯るのをカミューは見た


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2025年05月28日

【カミマイ25】かなたの変革

過去に出したカミマイ同人誌の『ポーリェ/野』の加筆修正を進めているのですが
完結編が無事に完結してから
更新するのは『ニェーバ/空』の方から…のはずなのですが
書いているうちに『ポーリェ/野』の方から更新したい気持ちもありつつの
なんだか暑い一日です

病院へ行ってきましたが、
右手拇指サポーターはまだ作業するときと就寝中はつけてね!
…という感じでした

★★★

水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより


幻想水滸伝2【カミマイ】妄想25

カミュー×マイクロトフ

かなたの変革



どういうことだ、と言いだしたい思いを、カミューはぐっと堪えた


意味を問い質したところで、マイクロトフの返答は変わらないだろう

繰り返し尋ねることそのものが愚問であると断じるかのように、彼の言葉には一切の余分がない

冗談もストレートだし、重大な局面で回りくどい言動を絶対にしないのがマイクロトフの流儀だ

それゆえに言葉の重みや信頼感には並々ならぬ定評があり、マイクロトフという人物の価値を高めてきた

ゆえに、そういう意味だ、と訴える相手のまっすぐな眼差しは、カミューからの問いを拒絶していた


「…詳しい事情を訊いてもいいか?」


今以てマイクロトフに対して見せる心理的な余裕は少なかったが、再会した当初よりもカミューの側も大分落ち着いてきた

直筆の文面などではなく、現実の存在としてマイクロトフの体温や息遣いを真横に感じているためだろう

彼の揺るがない呼吸、どっしりと構えた姿勢、そして信用に足る友人としての安心感と存在感を、傍らで覚えたからだ


マイクロトフはカミューの反応を見守りつつ、言葉を放った

少し長い話になりそうだった



マイクロトフがカミューをはじめとした周囲の強い熱意と熱望によってマチルダで全権を握る役目を任じられ、最高指導者としての席に就いた理由は、騎士団の再建が自身の重要な役割であると考えたからだ

騎士を含めた領民たちの安全と保全を最優先にして人選を行い、先の未来を見据え、組織を改革し、さらに組み立てる

任期については明らかにしていなかったが、騎士団が安定するまで尽力するという主旨をマイクロトフは前々から周囲に伝え、説得を続けてきた

過去の英雄が返り咲いた役職に長く居座り続ける事態を、マイクロトフは歓迎しなかったからだ

後任についても、マイクロトフは自らが指導者としての立場に立った時点で選定を進めてきたという

これは青騎士団のみならず赤騎士団でも慣例であったが、マチルダでは自らの進退を常に意識して最前線での活躍を期されていた

組織の中枢部分に、空席の期間をつくってはならない

それはマチルダ騎士団では当たり前の考え方であり、白騎士団に両騎士団の全権を一時的にとはいえ委ねてはならないという各団長の堅固な意志と姿勢であると同時に、白騎士の手足である以上、彼らの足手まといになってはならないという、赤青の二つの騎士団が常に抱える暗黙のルールでもあった

その慣習に倣い、マイクロトフもいつ何時なにがあっても、どのような非常事態に陥ろうと、決して騎士団全体が揺るがないよう、信頼できる部下たちの手を借りて後任の育成や指導にも精を出してきた

青騎士たちの前線での活躍期間が短い理由も、後輩となる騎士の卵をしっかりと導き教育する役に当てられるためだ

無論、最前線での任務を常態的に任されている手前、短い間であっても任地や戦地で殉職する者も多い

騎士団を代表して彼らの葬儀に参列しながら、マイクロトフはカミュー同様、常にそのことを意識してきたはずだ

然るに、責任を丸投げしてここへ訪れたわけではない


だが、ダンスニーを手放して、マイクロトフが慣れない剣を身につけていることはそれとは無関係であるとカミューは思った

この親友の身に何か起こったのだと直感した瞬間、カミューの脳裏は怒り以上のもので溢れ返った

おのれにもここまで理性を垣根なく打ち崩すものがあったのだなと、頭の隅で冷静に捉えながら、カミューは無意識に両膝の間で指を組んだ

そうしなければ、わずかであるとはいえ、醜態をこの目の前の友人に晒すと懸念したからだ

彼に対して見せなければならないのは、頼れる存在としての自身だ

自我をコントロールできない者など、マイクロトフは求めていないだろう


マイクロトフはさらに続けた

その口調は淡々としていたが普段通りしっかりとしており、むしろどこか穏やかであるとさえ言えた



賊がロックアックスに忍び込んだ情報は、事前に受けていたと

領内の護衛を強化し、潜伏先を探ったが、奴らの動きが早かったと説明する

直接こちらに刃を向けてくれれば助かったのだが、その矛先は何の力も持たぬ住民に向けられた

反勢力の残党は民家に立て篭もり、マイクロトフの身を差し出せと言ってきた

彼らにとっての謀反人である現騎士団長に、一矢報いなければ気が済まないのだと


マイクロトフはその要求を呑んだ

しかし帯剣を解くことは辞さなかった

おまえもマチルダで騎士の端くれを名乗ったことがあるのなら、堂々と出てきて俺の相手をしろと

力ずくで押さえ込んでみろ、という意思表示だった

なぜなら罪のない者たちを巻き込むことは、マイクロトフの矜持に関わることだったからだ

多勢と言っても精々四、五人と関係者ではないだろう徒党が数人

部下の騎士たちの再三の加勢の申し出を、マイクロトフは拒んだ

マイクロトフが彼らを侮っていたわけではなく、あちらに侮らせるためだ

実際に単独で数人を相手にする立ち回りは、マイクロトフは日々の鍛錬を通じて彼が配下を指導する際に行い、慣れている

ダンスニーがたとえどんなに重くとも、太刀筋を極めれば、馬上でなくともマイクロトフは他者に遅れをとらなかったからだ

勝負は、真剣勝負の実践にいやというほど慣れたかつての青騎士団長が勝り、実戦経験と力と技量で賊を抑えることに成功したかのように思えた

けれど、あるじであるマイクロトフを見守る騎士たちが気づくよりも先に、一本の矢が、残党の立て篭もっていた家屋の脇で状況を震えながら見ていた無辜の少女目掛けて放たれた

凶弾とも言うべきそれが、図らずとも部外者に向けて牙を剥いたのだ

しかもマイクロトフの側から見て、剛剣を盾にかばえる間合いではなかった

自らが動き、放った賊を仕留めることはできても、逆賊の牙から少女を護ることができない


マイクロトフの判断は神をも超える迅速さで、少女の五体をその一身と腕の中に収めることに成功した

利き腕とは反対の腕に、深く鋭い矢傷を受けて


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2025年05月27日

【カミマイ24】下天の空

先日、『ニェーバ/空』と『シェイド』を読んだんですね…
自分が出した赤青本というかカミマイ本の…

で、『シェイド』の完結編を書こう!…と思いつつ
そういえば『ポーリェ/野』の記憶があんまりないな…と思って読み返したら
平和なカミマイで…えええええ…@@状態に(苦笑)

カミュー、完全にマイクロトフと肉体関係を築くことを忘れた
単なる父性になっちゃっていたので
ええ…これ、完結しないよ!!
…と思ったので、『ポーリェ/野』再録の際には加筆修正しまくると思います
より、カミマイにするために…!
というか、今えがくことのできる脳内のカミマイにしまくりたい!!!

と思いつつ、適当な記憶で
騎士になってから団長になる前までのカミマイの文章を
とりあえず突発的に三つほど書いたので、
いつかまたアップできればと思います

カミューがマイクロトフに執着しないとカミマイが始まらないのですが、
『ニェーバ/空』では完全にカミューがマイクロトフに参っている(すっきー)反面
『ポーリェ/野』の青年カミューが非常にこう…恋心を半ばあきらめているので(あほ!)
そこら辺の、特に騎士〜団長時代の補足をしたい感じです

完結編につながるように前後を書き足せたらいいなと思いながら
『ポーリェ/野』補足用に、ちょっと短文を多めに打っていこうと思います

『シェイド』はいろいろと待って!!!!!!!!
時間的な意味でも、右手の炎症が痛い的な意味でも!!
…という感じです

オリジナル作品気分で読んでいただけると嬉しいカミマイです

でも、カミマイってほんとにすごいんですよ…
流行っていた当時のリアルタイムでの時代的に

当時は赤青でパラレル、妄想、自己設定、オリジナルキャラ満載とか
なんでもありでした
カップリングを深めるためであれば、それもよし…!

カミューの攻めキャラ的な要素がすごいなんか…
カミューをいい男、美男として扱ってくれるところがめちゃくちゃ好きでしたね…
カミューは結局持てるんですよ、きっと…!
で、マイクロトフは天然(爆笑)

…と思ったカミマイ同人ワールドでした
わかる人だけ笑ってください…!

わからない方も、こんな日記を読んで
くすっと笑っていただけて、作品に触れる機会となりましたら嬉しいです…!

★★★

水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより


幻想水滸伝2【カミマイ】妄想24

カミュー×マイクロトフ

下天の空



全く違う風だ、とその人影は思った

姿なきそれは故国に吹く湿った感触とは違う、掴めぬほど軽快で颯爽とした切れ味のある技のような

それは彼にとって、身に纏う衣をはためかせる時にだけ姿を見せる、無色の変異と呼ぶべきものだった



カミューはその日、担当部署がある中心部の建物の中、個別に割り当てられた政務室の机に着き、資料に目を通すかたわら、時折窓から野外を眺めて過ごしていた

拓けた大地に広がる独特の町並みを超えて、遠くその先に厳重な警備が敷かれた門がある

カマロ自由騎士連合が統治する土地は、グラスランドにある自治領の一つだ

様々なクランを抱えたこの地では、建物の様式もそこで暮らす民族も多様で異なった

カミューが幼少時代を過ごした生家はここから少し離れた場所にあり、今ほどの活気はなかったように思う

現在では交易が盛んで、簡単な手形さえあれば街に入れるため、毎日様々な人種が行き交っていた

部族間の紛争が絶えない地ゆえに、旅人は少ない

けれど到着地でもあり安全な中継地点でもあるカマロ領の中は、立ち寄った商隊がひしめき、それらを護衛する者たちで関門の内側は常に賑わった

無人になることの少ないその大門の付近に、カミューはたまに足を向けることがある

元から種の区別なく接することに慣れた風土で育っているため、珍しい交易品などを直に買いに行くことも珍しくなかった

稀少な特産物や茶葉を手に、道中の話を聞き出す行為も大いに楽しい

カミューの交流や会話術も、こうしたところで幼い頃に培われた

各国の情勢に関しては仕事柄、日頃からアンテナを張り巡らせているし、人々の噂話からも世界の現状が知れれば自身の今後にも役に立つからだ


カミューは休憩と称して席を立ち、外へ足を向けた

必要な会議があれば、召集された時刻に間に合えばそれで済む

規律が厳しく厳格なロックアックス城勤めとは違い、カマロでの任務はかなり自由が利く

人々には臨機応変に対応できるだけのゆとりがあり、能力の発揮を求められるのは日々の実務以外では必要な時に限られた

そうすることで効率を図る人柄が多かったので、グラスランド全体や一部の部族間での衝突など、明らかな難局が自分たちの自治に及ばない限り、比較的平和だと言えた

決して恵まれているわけではなかったが、食料については共通の通貨で買えば良いし、住む土地も一応はある

放牧も盛んであるし、広い領内に足を伸ばせば、至る所に人々が点在していた

大きな街はここにしかないが、中規模以下であれば地図の上に点在している

暮らし続けるには難題の多いところもあるが、そこが住み慣れた場所である者たちにとっては離れがたい事実に変わりはないのだろう

カミューの実家も、長兄が家族を呼び寄せてこの街の一角に住居を構えた経緯がある

カマロはカミューにとってふるさとではあるが、細かく分類をするならば、この街はそれとは少し異なった

ただ、生まれた処と同じ風が吹く

それだけだった



高低差の激しい人の波をなんとなく遠くから眺めていると、ふとそこにひときわ背の高い白い影を見つけた

目に留まったのは、明らかに見た目が異国風であることと、相手が自分と同じくらいの背丈だったからだ

そして、身に纏う、昼の光の下でも鮮やかなプラチナにも映る純白


そこに刻まれた文様に見覚えがあると思った

一見無地と見まごうそれに、同色の糸で刺されたのだろう、覚えのある徽章の紋

白を纏う男は、すぐにこちらに気づいたようだ

カミューはグラスランドで珍しい容姿ではない

人型であるというだけで、瞳の色も髪色も、変哲のない水飴のような明るい茶系だ

肌の色も深すぎるわけではなく、浅すぎるわけでもない、常識的な範疇だ

似たような色彩の人間はここにも数多くいる

なのに見分けられたとでもいうくらい、カミューの方をあちらも見ている


まさか、と思った瞬間、カミューの四肢は動いた


人波をかき分け、最短距離で影に近づく

真白のフードと外套に身を包んだ側も、前に進んだ

しかし、地の利を心得たカミューの方が到達が早かった


マイクロトフ


口中でつぶやいた名前は、真っ直ぐに相手に向かって叫びとなって放たれた





人混みを避けるように、カミューの足は自然と自身の生活区へ向かった

手を取るなり急いで来てしまったが、捕まえられた男の方は落ち着いた様子だ

どこへ連れて行かれるのかもわからないだろうに、呑気なものだ


カミューは自らの住む借り家に、とりあえず男を押し込んだ


ここがカミューの家か、と居間に入るなり問われ、実家からはもう出ているよ、と答える

語尾がわずかに震えていることを気取らせまいと、安心して腰を下ろすことのできる長椅子を指差した

マイクロトフの荷物はほとんどなく、水と食料と路銀くらいだったのだろう

一体全体どうした、と尋ねるのもおかしい気がして、カミューは紅茶を淹れてくると告げて彼を待たせた

席を離れる前に横目でその様子を伺うと、マイクロトフはどこか緩慢な動きで頭から羽織っていた外套を外すところだった

ゆっくりと

そこから覗いた艶やかな黒髪を見るや、カミューは如何ともし難いかつえを身のうちに覚えた

引き剥がすように視線を戻し、台所へと向かう

透明な白だと思っていたマイクロトフの肌は、グラスランドの陽を受けて、わずかに焼けたようだった



「無事だったのなら、なぜ真っ先に伝えなかった?」


カミューとしては幾分語気が荒かったが、真摯に問う場面ではなりふりなど構っていられない

余裕綽々といった普段の紳士的な態度とは、百八十度異なっていた

温厚柔和であるのは見知らぬ他人に対してだけであり、荒々しい素の男を昔から知っている手前、マイクロトフは特に慌てた風もない

そもそもカミューが本気で怒っているからこそ、丁寧な口調で諭すことをしないのだと、マイクロトフにはわかっていた

カミューは機嫌がわるいから態度を変えたのではなく、真剣にこちらの身を案じていたからこその反応だと

それゆえにマイクロトフは、カミューの思いを汲んで、すまん、と謝った

一言言って、手渡されたカップの中身をすする

その喉仏がきれいに上下に動く様を注視しながら、カミューはさらに続けた

尚も言いつのりたかったが、マイクロトフを責めるためにここへ連れてきたわけではない


「…おまえが五体満足であるなら良かった」


半ば脱力したい気分だったカミューは、マイクロトフの隣に腰掛けた

マイクロトフはそれについては答えなかったが、おまえの顔が見たかった、と告げた


カミューはマイクロトフがこの街に来た理由を尋ねるべきか、一瞬迷った

マチルダはどうしたとか、心は決まったのかとか、身を固めるつもりか、とか、訊きたいことは山ほどあった

後者の想像が膨らむにつれて、湧き上がってくる自らの期待や欲求と闘う羽目に陥ったが、それはこの場では瑣末なことだと判断した

実際、カミューにとってまったく些細な事柄でないとはいえ、現時点では心の隅へ追いやった

それよりも、マイクロトフの言い方が気になったからだ


「ロックアックスを離れたのか」


マイクロトフの所持品の少なさから判断するに、もしかすると荷物は後から届けられる手はずであるのかもしれないが、旅行中というわけではなさそうだ

わざわざ視察や見聞のために異郷を訪れたというわけではあるまい

公務であるならば、供の騎士の一人すら連れずに単身で、というのは考え難い

正式な公使であり、特使でもあるのだとしたら、マイクロトフといえど入国には相応の手順を踏まなければならない

それなりの組織の筆頭を迎えるのであれば、カマロ側も礼を尽くさねばならないからだ

彼が一人であることが、そもそも異常な状況だ

マイクロトフは今もマチルダが誇る最高位の騎士で、権威ある指導者であるはずだ


そこでカミューは妙なことに気がついた


「…マイクロトフ」


ダンスニーはどうした、と彼の愛剣の所在を尋ねる

騎士の証であるあの大振りの一刀が、マイクロトフのそばから消えている

その代わり、カミューの剣ほどではないが、若干細身の片手剣を帯剣していることに多大な違和感を覚えた


これは、大したことだと思った

尋常なことではないと直感した

無事かどうかの返答をしなかった理由がこれか、と思った



「カミュー」


俺は騎士を辞めた、と語るマイクロトフの声をカミューは聞いた


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