カミマイ本のWEB再録は
最終話更新後、『ポーリェ/野』から順次再録…?というかたちにしたいと思います
ハッピーエンドから、また片思い時代に戻る…というのもアレですが(苦笑)
少年時代編でも、騎士編でも
カミマイで悶々できるのが赤青のすんばらしいところで…すごいんだ…ほんとに…
熱暴走できた、すばらしいカップリングです
カミューが文字通りカミマイの神だったんだな…きっと(苦笑)
…と思います
なんでこの二人が生まれたのかについては、特にすごいことではないと思います
誰もこんなに妄想することになるとは考えなかったんじゃないかな…素材としても…
キャラとしても……原作の設定としても……
…ということで、謎がひしめくわが青春時代の
カミマイの更新をこれからも楽しみにしていただけると嬉しいです
ほぼほぼオリジナルみたいになっておりますが
オリジナルキャラはあんまり出さないで名前も伏せて行こうと考えています
具体的に名前を付けると、なんか登場人物のえせさが際立つので
カップリング的な世界に入り込みづらいかな…と思いつつ
三角関係とかはなくて、カミマイは飽くまでやっぱり
二人きりの世界だというのが
個人的には前提としてあるようです
恋心の成就までを、ずるずるとニマニマしながら書いています
こう書くと、大して面白くなさそうですが
やきもきする部分とか、カミュー頑張ってくれとか思うところとかが
非常にこう、自分は大好きでした
ということで、『空の民草の民』は、ラストまであと少し!
★★★
水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより
幻想水滸伝2【カミマイ】妄想26
カミュー×マイクロトフ
誉れある落天
それで騎士を辞めたのか
カミューの声を、マイクロトフは聞いた
責めている口調であるのは、カミューにとって自らの誓いを体現する愛剣を手放したことを指してだろう
マイクロトフの半身であり、カミューの愛刀であるユーライアと対極にあったような、誰が見ても頑強と思しき強靭な騎士の剣だった
折れたわけではないだろうに、主人に置いていかれたそれを憐れに思ったのだろう
マイクロトフはカミューからの非難も覚悟していた
だがしかし、決めたのはマイクロトフだ
誰からの説得も受ける気はなかった
「遺恨を断つためだ」
マチルダを崩壊させた直接の元凶でないとはいえ、自分が関係者であったことをマイクロトフは自ら認めた
だからこそ、そうではない後任を選出し、上に就けたかったのだと
いつまでも自分のような謂れを持つ騎士が、大事な局面を経て、長くその地位に居座ってはならないのだと
正論ではある
怪我さえなければ、剣を握り続けられてさえいれば、そのまま最高指導者としての任を続けていたと、マイクロトフは言わなかった
退任することで、民衆を巻き込んだ引責を果たしたのだとも取れるし、騎士団として次の一手を差す絶好の機会であったとも言える
おそらく周囲は彼の決断を歓迎しなかっただろう
彼の手で守られたロックアックスの住人も同様だ
けれど、今後の進展を彼らに明示することで、安心して暮らし、マチルダを存続できると説得して、マイクロトフは潔く、そして堂々と最高位の席から退いたのだ
カミューには、彼を取り巻いていた当時の状況が手に取るようにわかった
「あの外套は、ロックアックスを出立する前に手渡されたものだが」
知る者が見ればそれとわかる、マチルダを代表する権威を象徴する刺繍が文様として嵌め込まれ、白銀の糸で仕上げられた独特の意匠
マチルダの栄誉が共にあるようにと、部下たちや市民からの嘆願を込めて織られ、祈られ、しつらえられたものだった
長旅で纏うには上物過ぎたが、とマイクロトフは一瞬顔をしかめたが
「俺がロックアックスから持ち込んだ、最初で最後の誇りだ」
口調には、寸分の迷いも未練も、惑いすらなかった
カミューはマイクロトフの体に腕を伸ばし、彼を支えた
万感の思いが宿るその衣とマイクロトフの双眸を幽幻な眼差しが宿る視界にとどめ、たった一言を親友に告げた
「…おかえり」
マイクロトフ、と
名を呼ばれた白皙の表に、ほのかな光が灯るのをカミューは見た
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