個人的に昔は文字を詰め詰めにしてテキストを書いていたのですが
今は改行のみでただただ書き連ねる形態にしている理由は、
文章を段落分けするのがめんどくさいというだけの
箇条書きの延長上であるのではないかと思います
思ったことをつらつら書いている…
キーボードではなくタブレット端末の画面から打っている…という感じなので
多分これ自体、小説とは言えない感じなのがいやだと思う方も多いと思います
昔は詰め詰めに書いていた反動…だとも思うような…
視力が低下していくと
大きめの読みやすい文字と行間がほしくなるのかなぁと思いながら
【カミマイ】のみならず、オリジナルの【龍飛王×鼓翼】も
どんどん話を書き進めているといった具合です
ある意味で、
頭の中のものを書き出すペース(速さ)維持のための
変な文章…文章とは言えない文章になっていると思います
おかしいという自覚はあるけれど、
段落分けをして文字を清書(整理)する暇すら今は惜しい…!…という感じですね…
どんどん書きたい…!という…!
色々とご迷惑をおかけします…@@
そして、こんなものでも構わないぜよ…と言って
お付き合いくださる方には本当にありがとうございます…!
★★★
水堂とらくファン作品・空の民草の民シリーズより
幻想水滸伝2【カミマイ】妄想12
カミュー×マイクロトフ
青い覚醒
重い、と一言口に出してしまえば、この拘束状態から抜け出せたかもしれない
マイクロトフの目醒めの時刻は早い
明けの鷄が鳴くまでに細胞が起床のシグナルを全身に送る
なぜこんな事態になっているのかわからなかったが、狭いベッドでさながら獣の親がわが子に寄り添うようにカミューが自分に密着した体勢で眠っている姿を見て、マイクロトフは唖然とした
カミューの顔が近い
間近にある男の少し甘みのある容貌に、反射的にマイクロトフは顔をしかめた
…狭い寝台に無理矢理収まって、全身が痛くならないのだろうか
そんなこと考えながら、マイクロトフは居心地がわるそうにわずかに身をずらした
昨夜は寒かったのだろうか
ということは、自分を布団代わりにしたのか?、との疑念が一瞬脳裏をよぎったが、かけたはずの毛布はカミューの寝床のシーツと一緒に無造作にまとめられていた
この状況に対する判断に迷いつつも、とりあえずマイクロトフは朝練の約束があったので青騎士たちが待つ中庭へ移動することにした
体をどかすようにしてカミューを自分のベッドの上に残し、相手を動かした拍子に乱れた自身の夜着の襟を正す
カミューの端正すぎる鼻筋からは規則正しい寝息が漏れ、存外よく鍛えられている肩や胸筋がゆっくりと揺れていた
熟睡できているらしい様を認め、マイクロトフは無意識に胸を撫で下ろした
さすがに蹴り飛ばして追い出す気になれなかったのは、あまり寝つきが良くないらしいカミューの体調を慮ってだ
さほど休眠は必要ないと男は豪語するが、疲れを感じていないわけではないだろう
それでなくとも赤騎士団は、ロックアックスで行っていた公務とは九十度違う任に就いている
現場での仕事は主に青騎士が担当していたのだから、同じような任務に交代制とはいえ内政担当だった頭脳派集団の彼らが当たるとなれば、過重労働だと訴えられても仕方がない
マチルダ騎士が屈強とは言わずとも逞しい部類であるのは騎士として当然だが、中には新たな体制に不慣れな者もいるだろう
カミューは環境の変化に苦心する部下たちに気を配りつつ、自らの職務もきっちりと遂行してきた
一方でカミュー自身の意思であるとはいえ、同盟軍への加入はマイクロトフに共感して従った形であるのは事実だ
カミューには借りがある
マイクロトフはそう考えた
朝の稽古は元々マイクロトフ一人でやっていたのだが、マチルダを離れてから日が経つうちに、自分も、と参加を表明する騎士が相次いで出てきた
自身の管轄外である赤騎士はここには見当たらないが、警護ばかりでは体が鈍ってしまいそうだと懸念して志願する者たちが徐々にだが増えている
一応は同盟軍から彼らに許された一角の庭を使っているが、そのうちもう少し広い場所を探すことになるかもしれない
マイクロトフは参加者が増えても減っても構わなかった
しかし、皆と桶を持ち寄って鍛錬後の水浴びをしていると、なんとなく味気ないなと感じてしまう
ロックアックスの大浴場が懐かしいと思ったが、敢えて口には出さなかった
ここは本拠地であるとはいえ戦場なのだ
贅沢を言ってはいられない
マイクロトフの心中を知ってか知らずか、同じことを考えた騎士はいたようだ
なんとかサウナをこの地でも再現できないか、と
行軍中に大掛かりな陣営を作った時には、手狭でも自分たちの手で略式のものを拵えたりしたものだが
意外とロックアックスの出身者は風呂好きなのかもしれないなと苦笑を浮かべながら、マイクロトフは配下の騎士たちと共に持参したタオルで水気をぬぐった
ふと、いつの間にか周囲の騎士たちの手が止まっていた
沈黙が落ち、誰も微動だにしない
鍛錬後の体を皆で清めていたはずだが、何か異変でもあったのだろうか
彼らの視線の先は自分の半身だ
マイクロトフはどこかおかしいのかと訝り、裸の上半身を捻ってみた
「…………」
先刻の打ち合いで、模擬の剣先が掠め、傷めたのだろうか
左肩のあたりに赤らんだ部分を見つける
ただ、それは視界に入ったものの一部分でしかなかった
共に訓練に励んだ騎士たちは一様に目を逸らし、朝食の用意ができたか見てまいりますと言って足早に去る者や、朝練で使用した用具を手早く片付けようとする者がそれに続いた
蜘蛛の子を散らすように、団員たちの姿がマイクロトフの視界から散り散りに消えていく
どういうことだと、さすがに鈍いマイクロトフでも気がついた
慌てる必要はないぞと注意を促しつつも、マイクロトフの動揺は明らかだった
脱いでいたシャツを素早く羽織り、前を止める
まるで急ぎの用を思い出したと言わんばかりに、騎士服の上着を拾い、大股で庭を後にした
「カミュー!!」
寝起きに盛大な怒声を浴びせられ、男は癖がついた柔らかな頭髪を緩慢な動作で搔き上げた
すでにマイクロトフのベッドの縁に腰掛けて、覚醒はしているようだった
しかし眼は胡乱として、まだ本調子ではなかったようだ
抗議があるらしい青年のおとないを受けて、おはよう、と朝の挨拶をする
それに思わず律儀に同じ言葉を返し、はっと我に返ったマイクロトフは、これはなんだとカミューに詰め寄った
「私の口から言わせるのは野暮だと思うが」
責めるような目つきの友人を軽んじているわけではなかったが、鼻白んだような様子でカミューは言った
寝起きなので、声調にいつもの張りがない
「…犯人は、やはりおまえか」
マイクロトフは思わず唸った
寝付く前まではどこにも何もなかったはずだ
首にも肩にも、そして胸や腹にも
腰骨のきわどい位置にまで
肌に浮き上がる鬱血のような赤い痕はまぎれもない前戯の痕跡だ
マイクロトフといえど、男所帯の騎士団を束ねる身である
そうした知識は大様にして頭の中に存在した
なぜこんな真似をした、と非難混じりに問うと、カミューは不敵に笑った
やっていないと否定もせず、弁解もしない
起床の直後ゆえに普段の人当たりの良さが欠如した双眸は、どこか野生の獣を思わせた
マイクロトフはぞくりとした
ゾッとしたのではなく、カミューの目線に感じるものがあったからだ
初めてでもないだろう、とふてぶてしくカミューは言った
「私の想いをおまえはすでに知っていると思ったが」
悪びれもせず確認でもしてくるような口調に、マイクロトフは素直に顔をしかめた
あからさまな不快感ではなく、カミューの不遜な態度が気に入らなかったからだ
「知っていれば、何をしてもいいとおまえは言うのか」
憮然とした口調を耳にし、そうだ、とカミューは言った
気のある者の前で、無防備にしているおまえがわるいと
しかし痕をつけた以上のことはしていないのだから、今日一日は詰襟の騎士服をきつめに着込んで大人しくしているんだなと、親友だったはずの男はことも無げに放言した
責任を転嫁され、マイクロトフは怒りを通り越して呆れ返った
だがマイクロトフが言い負かされて終わりかと思ったが、カミューの話には続きがあった
「マイクロトフ」
名前を呼んだカミューの声音は、すでに平素のものだった
次の瞬間聞こえてきた台詞の中身を正しく理解した途端、マイクロトフの背筋を細かな震えが走った
私はおまえの本心が聞きたい
ひそめたように低くなった男の声と優れた容貌が見せる真摯な眼差しに、マイクロトフはまたしてもぞくりとした
悪寒でも不快でもないそれは、追い詰められた獲物の胸中にも似て、マイクロトフから正常な判断力を奪う先触れのようだった
やめろ、と言ったような気がする
それ以上は、と、咄嗟に静止が口を突いて出た
マイクロトフが何を考えたのか、得心したかのようにカミューの瞳が鋭く細められる
マイクロトフは男と目を合わせ続けることができず、その場できつく瞑目した
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