エロになだれ込む龍虎
オリジナル【四人の王】妄想より
龍飛王×鼓翼
多分何よりも甘いお話
「鼓翼ってスィーツ男子だよな」
豹變王の言い方は今だと大分古いんじゃないかなと思いつつ、あー、と鼓翼は思う
お菓子系は出来合いを買って、切って盛り付けるだけでも作れるからなぁって、鼓翼は呑気に考えた
そんなに甘いものばかりを食べている自覚はないのだけれど、たしかに作る頻度としては多いかもしれない
現に今も買ってきたアイスに色んなお菓子を盛り合わせて簡単な※でもゴージャスな※パフェを作り、豹變王と向かい合わせに座ったテーブルで食していた
龍飛王に毎朝持たせている軽い昼食※龍飛王は普段は一日二食なので※兼間食用のタブレット型のおやつも作るし
お店を予約したお客さんには日持ちするお土産を常に持たせるし
うちに帰っても何かしらお茶菓子を作っている※作るのが好き※
全て甘いものというわけではないけれど、甘じょっぱいものからスパイシーだったり少し苦味があるものまでなんでもつくる
昨日は専用の粉を買って、小さいみたらし団子をたくさん作って食べた
ソースはやっぱりいいお砂糖やお醤油を使った方が美味しいけれど、手作りの素朴さが家庭的でウケたのか意外と好評だった※羽楫にも差し入れをした※
その前は折りたたみ式の小型のホットプレートで烏賊※いか※とか煎餅を焼いたな…
鼓翼は暇があれば勉強をするかご飯を作ってばかりだけど、それが性分で生業だからどうしようもない
「鼓翼様…鼓翼さん…と一緒にいると太りやすいかもしれないですね…」
って、左右にまで言われる始末だ
う、って鼓翼は思わず言葉に詰まった
「もう作らない方がいいか？」
尋ねると、いえいえ、と左右は大きく横にかぶりを振った
そんな話を聞いて
「体型も体重も見た目も変わらない奴ばっかりだから気にすんな」
豹變王はそうフォローしつつ、鼓翼が作って食べていた自家製のパフェを一口奪い取る※乗っけたアイスが一部異なっていたので※
「けど、それで女の子にモテなくなるのは困るっていうか…」
モテてどうするんだよ、って豹變王からはすぐさまツッコまれる（笑）
鼓翼は龍飛王と正式に付き合っているし、色んな体位で毎朝毎晩アレを仕込まれて目一杯可愛がられているけれど、根っこは健全な男子だったりする
建前としては、女子からモテたくないはずはない※付き合うのは龍飛王だけだけど※
一般的に考えて、体型維持は基本中の基本だよな、って豹變王は言った
豹變王も漏れなく見た目が変わらない王だけど
「やっぱり、作るのは控えた方が良さそうだな…」
良かれと思って、なんでも作って誰彼構わず食べさせてしまいたくなるけども
「…鼓翼はアレだよな。大家族の嫁さんにもらいたいっていうか」
大勢の家族の三食分プラスアルファの飯を作るのは大変だぜっていう意味で、豹變王は例えに挙げたけれど
飯しか作れない嫁でよければ、って言って、鼓翼は苦笑した
龍飛王はお酒が好きなんだけど、鼓翼は酒精に極端に弱いので龍飛王の管理の下でしか口にしない
体質に合わないとか、成分を分解できないとかいう重篤な問題ではないのは料理人として幸いだったが、できるだけ使用は避けている
とはいえ下戸ではなく、むしろ酒乱と言った方が適切かもしれない（笑）
詳しくは、【裏本・創始の闇】を買って読んでね…！ ※としか言いようがない※
なので鼓翼は料理酒は使うけど、正式なお酒類に関しては今だに龍飛王の知見を頼りにしていた
ソムリエの資格も、龍飛王ならおそらくはるか昔に取っていると思う
亀兆王が秘書等の仕事に必要だろうと考えてめっちゃ資格の類を取得しているのは知っているので、龍飛王が更にその上を行くと考えるなら妥当だろう※龍飛王は趣味の域だけど※
豹變王がいる時なども、食事に合うお酒を専用の貯蔵庫か見繕ってくることが頻繁だ
気が利くというよりも、うまい酒と鼓翼の料理が食べたいのだろう
今日は羽楫と少し遠出をして地元のアイスを買ってきたので、龍飛王にも夕食後にそれを振る舞うと、お気に入りのお酒をかけてくれた
「きれいだなー」って、鼓翼が
琥珀色に輝く液体がバニラアイスクリームの表面を包み込むように滑り落ちていく様を見て評する
すると、龍飛王はわずかにグラスを鼓翼に向けて傾けた
食べるか？、という意味なんだろうけど、鼓翼はちょっと遠慮した
お菓子をよく作っているよなって豹變王には言われたけれど、鼓翼は本能的にアルコールが入ったものは避けている
監督をする龍飛王がいないし…という理由もあるし、アルコールが入っていなくても十分に美味しいスィーツを作って食べられると知っていたからだ
ちなみに、鼓翼は鳳舞王が持つ芸術的センスを受け継がなかったみたいなので、パティシエのような細かなデザインの作成や作業には向いていなかった
これには、向き不向きがあるので致し方ない
鼓翼は万能の王ではないので
とはいえ、人並み以上の出来栄えは保証できるので大した問題ではないが
龍飛王は小さなスプーンの柄※え※を鼓翼に向けた
食べてみろ、というのだろう
なんだろう、そんなに合うお酒なのかな？ ※龍飛王の見立ては完璧なので※
鼓翼はちらりと龍飛王の顔を上目遣いに見て、もし酔ってしまった時は頼む、って念を押しながら一口掬って食べてみた
一口というには食い意地が出てしまったのか、欲張って取り過ぎてしまった気もするけれど※食いしん坊※
あ、うまい、と思うより先に
鼻に香りが抜けて、冷たかった固形が濃厚な泡のように口中で溶け、一瞬くらりとする
アイスクリームの爽やかで芳醇な味わいと、まろやかな刺激のあるアルコールが合わさって、けれど後者の方が鼓翼にとっては強かった
（※エロ部分は作品介した際に収録しますのでご了承ください！！）
やばいな…
豹變王は、これはエロオヤジ御用達のビデオになる、と確信した（笑）
このお話は王的フィクション4000%でお願いします！！！
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