今週中にDLsiteに審査をお願いする予定です…！
週末に販売開始できるといいです…！ほんとに！！
楽しみにしていただけると嬉しいです
龍虎の45
オリジナル【四人の王】妄想より
龍飛王×鼓翼
鼓翼が海外に研修に行くお話
鼓翼は二つ返事でOKしたことを少し後悔した
たまにネット通話で講師をしてもらう国外のシェフの一人から、研修に来ないかと誘われたのだ
人手が足りない実店舗のお手伝いだとの名目ではあるんだけど、従業員と同じように給与も通勤費も出すし、お礼に調理技術を教えると言って誘ってくれたのだ※名前を聞いたらやはりかなりの有名店だった※
鼓翼は龍飛王に連れて行ってもらった世界一周以上旅行以降、ずっと中天で働いていたので本場の技術の習得の機会には飢えていた
しかもお店の厨房に入れるとあっては、鼓翼にはまたとない大きなチャンスだった
調理関係の本格的な学びの場へいくつか通うことも実際に考えた
龍飛王に投資してもらった鼓翼は誰の目から見ても強運で幸運だったが、だからと言って鼓翼自身に甘えは許されなかったからだ
というか、鼓翼本人がそれを潔しとしなかった
なので、一週間という短期間ではあるけれど、海外へ出張することを鼓翼は決心した
龍飛王と亀兆王にも話して、許可をもらった※その頃は予約客が大分捌けていた※
龍飛王に話をしたときは、高が一週間だと考えていたんだけど
鼓翼の何が気に入ったのか、本当は一ヶ月くらい来られないかと先方から打診されたんだけど、自身のお店もあるし…ということで滞在期間を短くしてもらった
鼓翼にとってはまたとない好機だったのだけれど、自らの足となって雇用している羽楫に迷惑がかかるし※羽楫がその間無収入なるので※、家のこともある
家人※王※もいることだし、長くうちを空けておきたくはなかった
豹變王なら「俺も鼓翼についていくかな」くらいは言ったと思うけれど※自由※
やはり龍飛王とそんなに長くは離れていられないと思った
ホーム・シックにはかからないとは思うけど
龍飛王自体を鼓翼は恋しくなるだろうし…
龍飛王にご飯を作って食べてほしいという鼓翼の純粋な欲求は、一ヶ月も我慢ができないと考えたからだ
龍飛王は鼓翼から話を聞いて
無表情のまま、鼓翼の意思と計画を全部聞き終えて
何も言わなかったよね
断念しろとも言わず、頑張ってこいとも励まさなかったのは、それが龍飛王の本心だったのだろう
わかった、って、承諾して、それきりだ
その晩のえっちが手を抜いていたり、特にしつこかったり激しかったりはしなかったけれど※いつも長くて激しくて気持ちいい※
腕を磨く機会を与えられた鼓翼の負担にならないよう、龍飛王なりの英断がその一言のうちにあったのかもしれない
鼓翼はしっかりと龍飛王の熱くなったエロい部分を受け入れて、受け止めて
正面からぎゅっと抱きつきながら、何回も自身の快楽の証を龍飛王の手のひらの中に放った
出立の日は平日だったので、龍飛王をいつも通りに見送った後
レーサーの資格も持っている※すごい※上に、道路交通網も日々頭の中に叩き込んでいる羽楫の飛ぶ鳥のように速い車で、鼓翼は空港までスムーズに送ってもらった
一週間の滞在とはいえ、ホテルではなく先方が用意してくれた社員用のアパルトメントに住んでそこから通いながら働く
羽楫は豹變王のように「ついて行くか？」とは言わなかったけれど※当たり前※、何かあれば連絡しろ、と言ってくれた
見送りは羽楫だけだったけれど※みんな仕事があるし※
鼓翼も、腕を磨いてくるぜ！って言って、羽楫と別れて意気揚々とゲートをくぐった
一人での旅行は初めてではないし※両親から独立した時に一人で豹變王のマンションまで出向いたし※
海外でずっと暮らしたこともあるし、鼓翼にとっては慣れたものだった
独り暮らしは初めてだけれど、まあ、何とかなるだろうと
…結果、なんとかならなかった
いや、一通りのことは自力でできたし、水も電気もライフラインについては問題ない
近くでマーケットも開かれていることを知ったし、各所のお店の人ともあっという間に仲良くなった※得意※
鼓翼の初日はメンバーへの挨拶と仕事場の説明と分担と、打ち合わせを兼ねた軽い食事で終わったのだけれど※アルコールは辞退した※
アパートに帰って、近所の音がうるさかったけれど※龍飛王のうちは無音※、周辺の治安は比較的良かったし、眠れはしたんだけど
朝起きて、シングルサイズのベッドの上には龍飛王はもちろんいなくて
寝間着にしていた浴衣も置いてきたし、普段と環境が違うのは当然だよなって思ってシャワーを浴びて朝食を作る※台所は狭かった※
作る必要のある量が一人分しかなくて
自分の食べたい物を作って食べて
食べ終わっても誰もいなくて
一つきりのカップに淹れたお茶をすすって
仕事に出かけて、帰ってくるだけの日々だった
同僚と外食をしたり、職場で賄いを振舞ったり振舞われたりしたんだけど
帰宅後に自分の作ったご飯を食べてくれる相手がいないことに、鼓翼はここに来たことをすぐに後悔した
食後の楽しみも、おやつを作って食べるか寝るか、両親と通話をするだけ
それも話し声が漏れてしまうので頻繁にはできない
亀兆王からは確認のメッセージが入っていたので返信し、家事手伝いをしてくれる左右には、家のことは頼むぜ、って一報を入れた
龍飛王からの連絡はなくて、不必要だと思われたというよりも
信頼されているのか、すべてを知っているのかはわからなかったけれど
鼓翼が集中できるようにという配慮※龍飛王に感情はないけど※だったのかもしれなかった
でも鼓翼は、寂しいなぁって思った
自分から龍飛王に宛てて軽いメッセージをサクッと送れればよかったんだけど
龍飛王に接触したら、おそらく「会いたい」ってわがままを言ってしまいそうでね
鼓翼が決めて引き受けた仕事で研修なのに、早々に根を上げるようなことを言えるはずがない
だから、鼓翼は何もしなかった
豹變王からも何の音沙汰もなかった
三日くらいが過ぎた頃、明日は週末※鼓翼は週の中頃に出国した※かぁ、って思って鼓翼はお仕事の後に軽く市場をふらついた
一人分の食事しか作らないので、購入意欲があまり湧かない
安くするよ、と明るく声をかけてくれた店主から果物をいくつか買って、晩飯用と朝食用のフレッシュ・ジュースを作ろうと考えた
あと数日でみんなのところへ帰れるんだと思い直し、最後までやり切るぞ、とも思った
帰ったら、うんと龍飛王に甘えるんだ…！
「寂しかった」とはさすがに面と向かっては言えないけど、めっちゃくっついていよう
隣に座って、穴が開くほど龍飛王の顔や姿を見ていたい※こっそりと※
どんだけ好きなんだというか、鼓翼は本当に龍飛王のそばに居たくて堪らなかった
アパートの部屋に戻って、買った果物を簡素なテーブルの上に並べようとしたらチャイムが鳴った
自分を訪ねてくるお客さんなんているはずがないよな※郵便物もあるはずがない※、と思いつつ、防犯のために備え付けの覗き穴から来訪者を確認する
服しか見えない（笑）※そんな馬鹿な※
ん？、と思った
そもそもタイミングが良すぎるし…
鼓翼の帰宅を予見して待っていたかのような素早さだった
ここで豹變王が登場したら、鼓翼はがっかりしたかもしれない（笑）
なんで！？？？？？って驚愕する鼓翼を前に、「観光」とか、豹變王ならイケメン声で言い出しそう
くすっと笑って、鼓翼はわずかに震える手でチェーンを付けたまま※大事※鍵を開けて扉を開いた
われながら、豹變王のことをなんだと思ってるんだろうなって内心でツッコみながら
そこにはやっぱり、なんでも知ってる龍飛王がいた
うわーん！！、って、もふもふの仔虎の鼓翼は泣き出しそうになりながら思ったんだけど※もふー※
咄嗟に体が動かなくって、なぜって言ったら、完全に心身がばらばらになったような気がしたから
しっかりとした体格の恰幅のいい※着膨れ※龍飛王に抱きつきたいのに、気持ちがそこに追いつかなくなって
また泣くんじゃないかと思った※鼓翼も泣きすぎ（笑）※
でも、懸命に震えだしそうな体を動かして、ドアのチェーンを外した
そしたら待っていたかのように龍飛王の腕が伸びてきて
ゆっくりだったと思う
めっちゃスローモーションだったように思う
実際にはそうじゃなかったのかもしれないけれど
ぐっと力強く抱き寄せられて、龍飛王の上質なジャケットの胸の内に鼓翼の金色の頭がすっぽりと収まった
鼓翼は硬直したままなんだけど、抱きしめる両腕の強さが龍飛王の心の内を代弁しているように感じて、思わず鼓翼は龍飛王の腰に手を回した
龍飛王は何も言わないまま鼓翼の首裏をやんわりと掴んで※にゃんこ？※仰け反らせると、そこに顔を近づけて接吻を落とした
包むように、次いで、軽く撫でるように
けれど深く、鼓翼の柔らかな部分と蜜を丁寧に存分に味わった
鼓翼はハフハフして、龍飛王の呼吸と一緒に思考まで溶けて、足元がおぼつかなくなる※身長差※
でも龍飛王の求めに応じたくて、抱きしめられたまま必死に体を反らせた
龍飛王の全部を受け止めたくて、ただひたすら長くて甘いチューに
…久しぶりの龍飛王の感触に没頭した
ふわふわの仔虎は、龍飛王のチューだけでメロメロになった…！
つづく！
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