龍飛王のマンションに戻った鼓翼です…!
ついに話が動くかも??!
12月新作の【裏本・孕ませ】四人の王〜王たちの蜜月〜は12月22日に販売開始できるようにファイトします。
わが家におひめが来たのが冬至くらいだったので…! お祝いの意味も兼ねて…!
現代版妄想・22
鼓翼は龍飛王に連れられてマンションに戻った。
迎えに来る時間がどんぴしゃりで、まさかな、って思ったらやっぱりそういうことだったみたいだ。※見当はついてた※
龍飛王は隠さず※それもすごいけど※に、鼓翼に対して豹變王との話の内容を聞いていたと言った。
と言っても、途中からみたいで、龍飛王はやっぱり今日もなんだかんだと仕事だったみたいだ。
豹變王との会話内容を小さな端末に全部録音されてて、画面もちょっと粗いけど録画されてて、鼓翼は、うわーって、また引いた。
信用がないのかなとかいうレベルじゃないんだけど、純粋にこわいなぁって思ったから。
「…で?」
今度は鼓翼が龍飛王の言ったことの真意を質す番だった。
何もわるいことはしていない※話して食材を買いに行って料理を作っただけだし※からこその、強気の態度だった。
龍飛王は口頭でAIに指示して、録音内容の一部分を聞かせたよね。
俺と寝るか?、って、豹變王の美声が聴こえてきて、一瞬鼓翼は言葉に詰まった。
当時の状況を再度思い出して、ちょっと赤面しそうになった。
なんだこれ、浮気調査か何かか?、って内心で突っ込みながら、それがどうかしたのかよ、って気を取り直して即座に龍飛王に食ってかかった。
龍飛王は悠々と長い足を組んでカウチに腰掛けていたんだけど※仕事帰りなのでそのままの服装※、音もなく立ち上がった。
豹變王のセリフのあとは、互いの呼吸の音まで聞こえているようで、でも衣擦れとか水音とか、何か性行為があった痕跡はない。
事実何もしていないんだし、鼓翼はほんとうに、龍飛王が気分を害するようなことは何一つしていなかった。そのはずだった。
なのになんで、こんな追跡調査みたいなことをされているのかが意味不明だった。
プライベートだぞ!、って怒ったら、逆に自身に咎があるみたいだったのでやめておいた。
龍飛王と接するのに、相手の意に沿わないことが一番厄介なんだろうなと思った。
なんとなく、善意で動いていないというか、龍飛王は周囲の人間を※亀兆王以外※誰も信用していないのかなとも考えた。
「抱かれなくてよかったのか?」
会話の相手は、好いた男なんだろうと。
見透かしているみたいな龍飛王の言動は、鼓翼の神経を逆撫でした。
「いつでも良いって言ったしな」
豹變王は、鼓翼がその気になったらいつでも抱いてやると言った。
だから別に、迫られた時すぐじゃなくても良かったと。
とは言っても、鼓翼は豹變王と寝ることはないような気がしている。
成り行きで、なら、2〜3回はあるかもしれないが、なんとなく。※可能性はあるんだ?(笑)※
なぜと言われたら、鼓翼の中で引っかかる部分があるからだ。それはまた、別の話になるのだけれど。
鼓翼の答に、龍飛王は流麗な細い目をさらに細めた。
不快だと感じたのかもしれない。最初に不愉快にさせたのは龍飛王の側だというのに。
なあ、って鼓翼は一声かけてから、歩を進めて龍飛王の目の前に立った。
身長は相手の方がもちろん数段高くて、顔を見上げていると首が疲れる。でも、構わなかった。
「俺が俺の好きな奴と寝たら、怒るのか?」
その権利はあるのか?、と龍飛王に問うた。
ないはずだ。
案の定、鼓翼が思った通りの予想した答が返ってきた。※「ない」って※
龍飛王は鼓翼に向かって、怒りはしないが、と断ってから、さらに続けた。
「八つ裂きにするだろうな」
すらっと物騒なことを言う。けれど、主語も目的語もそこにはなかった。そして、断定でもない。
自分をそうしたいのか、浮気相手をそうしたいのか、すべてが推定で曖昧だった。
なんか、そこは、独裁者らしくないなと鼓翼は思った。
「他の奴とは寝ないと思うぜ、多分」
鼓翼はちょっと目線を逸らしながら、ぽつりと漏らした。
駆け引きとかではない素の感想だったので、龍飛王もそれに気づいて柳眉を持ち上げたようだ。
なぜだ?、と卑怯にも龍飛王が尋ねてくる。
なんでだと理由を問われても、鼓翼は困ってしまって、頭をかいた。
「だって、今夜もヤるんだろ…?」
体力が持たないというより、一日に複数を相手に体を売るような真似は、やっぱり鼓翼にはできそうになかったからだ。
不義理だというよりも、そうしたくないと思ったからだ。
純粋さゆえの選択だったのかもしれない。
「義理堅いことだ」
龍飛王は鼻で笑ったようだ。
けれど、不服だと思ったわけではないらしい。
なんだろう、どんな返答を龍飛王は鼓翼に対して期待していたんだろう?
龍飛王は相変わらず感情の読めない能面みたいな表で、整っているのだろうけれど静かすぎる容貌のまま鼓翼を見下ろして。
でも、しっかりと鼓翼だけを見つめてた。
鼓翼はなんか、そんな龍飛王を、なんか、今までにない思いで眺めた。
鳳舞王にも虎嘯王にも、亀兆王にも。そして大好きな豹變王にすら、抱いたことがない思いだった。
変だな。
刷り込まれでもしたのかな?、というくらい、わけのわからない毒が静かに体の内に回っていたかのような錯覚を抱いた。※龍飛毒?※
端正な爪を携えた龍飛王の長い指が伸びて、鼓翼のおとがいに触れる。
触れること自体、何度もベッドを共にしたから初めてのことではないけれど、そっと触れてきたことが鼓翼にとっては意外だった。
繰り返し中に出されたあと、気を失っている間にナニをされていたのか知らないし、もしかすると度々あったことなのかもしれないけれど。
堂々とでも、横柄な態度でもなく、なんか繊細だった。
触れた部分に力が加わって、ゆっくりと仰向かされる。
ん?、って思ったけど、鼓翼は跳ね除けようとは思わなかったんだよね。
乱暴でも無理矢理でもなくて、触れた部分が存外やさしくて、高価な美術品を扱うみたいな触感だったから。※美術品になったことはないけども※
それで、そのまま龍飛王の細身の鼻先が近づいて。
何度も何回もセッ伏字で身体を内側まで開かされて、おかされて、中出しされているから、豹變王を相手にしたときみたく、胸が高鳴りはしなかったけれど。
鼓翼は初めて意識がある場面で、龍飛王とちゅーをした。
なんでしょう? 最後で力尽きたような文章…!(笑)
龍虎は今後どうなるんでしょうか…
わかりません…!!
つづく…!
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